国は、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるような「地域包括ケアシステム」の構築を目指しています。このような状勢に対応するために、諏訪中央病院は患者さんの入院支援(前方支援)を行っていた地域連携室と在宅・開業医・施設等への退院支援(後方支援)を担っていた医療介護相談室の二つの部署を組織再編して機能強化した「地域連携部」を新たに創設することにしました。 地域連携部に配属される職員は医師1名、看護師2名、社会福祉士6名、臨床心理士1名、ソーシャルワーカー1名、事務3名の合計14名が配属されています。 この地域連携部が活動する場所(部屋)の名称が「患者サポートセンター」です。 患者サポートセンターは地域連携室と医療介護相談室を単に一箇所にまとめただけではなく、新たな機能や可能性を持っています。
不案内な来院者が目的をスムーズに果たすことができるように、ご案内などの便宜を図ります。目指すところはホテルのコンシェルジュのように親切で的確なサービスです。笑顔で丁寧にご案内し、なるべくたらい回しにならないようなサービスを心がけます。
②利用者相談窓口相談・ご意見の窓口として対応します。来室者が安心できるよう相談内容に応じて担当部署・担当者につなげます。
③地域連携地域のかかりつけ医の先生方や近隣の病院からのご紹介、逆紹介など病診連係・病病連係の窓口となります。医療機関ばかりでなく老健や特養・グループホーム・老人ホームなど各種施設、介護・福祉・生活支援の関係者からの相談にも応じ連絡・調整を行い、相互連携によって患者さんに最も適した医療が継続的に提供されるように努めます。
④入院・退院支援入院時から家庭復帰・社会復帰に向けた支援を院内外の多職種関係者と連携して提供します。退院調整看護師や医療ソーシャルワーカーが中心となって退院に向けて診療所や介護サービスとの連携をとり、退院後も安心して生活できるように援助します。また転院先や施設の紹介も行います。
⑤医療介護相談利用者相談窓口などを通じて入った医療や介護、福祉に関する相談に対応します。具体的には、介護保険・身体障害者手帳・障害年金など社会福祉制度の紹介・活用援助、難病医療・福祉医療・高額医療など医療費助成制度の紹介・活動援助、回復期リハビリテーション病棟や療養病棟への入院相談などです。
⑥訪問リハビリ退院後も引き続きリハビリテーションが必要な患者さんに対して適切な支援ができるように患者サポートセンターに訪問リハビリスタッフが所属します。訪問リハビリは開業医の先生・ケアマネなど多職種とやりとりすることが多く、施設間連携をスムーズにしてかつ強化してくれることが期待されます。
⑦「入院準備支援センター」立ち上げ準備平成29年4月、新たに「入院準備支援センター」開設を予定しています。これは主に手術目的などで予定入院となる患者さんの術前検査や手術説明、内服薬の管理など幅広く入院準備を行う部署です。看護部を中心に薬剤部・事務部など多職種で業務に当たります。