リウマチ 膠原病内科

早期診断、治療することで寛解を目指す

関節リウマチをはじめとして、膠原病全般の診療を行っております。
膠原病とは「何らかの原因で自己の免疫が異常を来たし、多くの臓器に炎症を持続的に起こす病気」で、体の節々の痛みや腫れ、発熱、皮疹など多彩な症状を来します。
診断を確定させる検査はなく、詳細な診察、検査、経過を観察することが重要です。
障害される臓器が多岐にわたることが多く、横断的診療で得意とする総合診療科や様々な専門科と連携して診療を行っています。
関節リウマチは近年、生物学的製剤などの出現で治療法が進歩し、早期診断、治療することで寛解(症状が軽減もしくは見かけ上消滅した状態)が目指せるようになりました。一方、薬の副作用や治療費用の問題もあります。各科、他職種と常に連携し、患者さんを支えています。

部長 蓑田 正祐

《診療体制》

当科は、総合診療科スタッフの多大なる診療支援があり、故坂本昌隆医師の跡を継承する形で、2015年リウマチ膠原病内科としてスタートした。
2015年から蓑田 正祐、2017年に村中 清春、2019年に須田 万勢がスタッフとして、2023年に山口 俊大、2024年に司馬 煕がフェローとして加わり、現在スタッフ3名・フェロー2名・研修医専攻医ローテーター数名体制で診療にあたっている。


《診療内容》

『3つの柱』を軸に展開している。
①世界標準の「リウマチ膠原病診療」
②整形外科・多職種と連携した「筋骨格系内科診療」
③「+α」


①世界標準の「リウマチ膠原病診療」

【リウマチ膠原病内科外来】
 当院は、リウマチ専門医・指導医が複数名所属する諏訪医療圏唯一の施設であり、諏訪地域の患者さんが早期診断・早期治療を受けられるように院外・院内紹介から1週間以内の当科受診を目指し、平日常時初診枠を設け、診療にあたっている。


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【世界標準の診療の実践のために】
 世界標準のリウマチ膠原病診療を行うべく、科全体でスキルアップを心掛けている。
・毎朝ジャーナルクラブを開催
・院外講師を招いての症例検討会(2010年に始まり2023年度までに94回開催)
・4つの医療施設での年3回の症例検討会など


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【診療実績】
 外来のべ患者数・患者総数は年々増加傾向にある。
患者さんの主訴の半分は関節痛や全身痛など筋骨格症状が占め、診断の3/4がリウマチ膠原病疾患(うち1/3が関節リウマチ)である。


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②「筋骨格系」内科として整形外科と連携

【当院の高齢者緊急医療ニーズの増加】
 高齢化に伴い、当院では2014年と比較し、2023年の救急総合診療センターからの75歳以上高齢者入院が2.31倍に増加している。骨粗鬆症やフレイルを背景とした脆弱骨折である大腿骨近位部骨折・骨盤骨折・椎体骨折は2014年と比較し、それぞれ2・3・2倍に増加している。


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【当科の使命】
 当地域医療を担うにあたり、高齢者救急含めた地域医療ニーズに応えるため、リウマチ膠原病専門医の役割だけでなく、一医師・一内科医としての役割を担う必要がある。


【当科の特性と地域ニーズ】
 リウマチ膠原病疾患を診療するにあたり、リウマチ膠原病内科医は、内科の中でも筋骨格診療や骨粗鬆症診療マネージメントに長けており、整形外科医と共に仕事をする機会が多い特性がある。
整形外科だけではカバーしきれない骨折含めた筋骨格系疾患の入院管理・脆弱骨折二次予防対策・非癌性疼痛診療のニーズが存在する。


【筋骨格系診療体制】
 当科では以下診療体制を敷き、運用している。
 ・2015年10月から総合診療科と協力し、大腿骨近位部骨折入院患者の併診体制
 ・保存加療方針の骨折患者の入院管理体制
 ・2016年10月から脆弱骨折二次予防目的で、骨粗鬆症外来開設・運営
 ・2020年4月からハイドロリリース外来開設・運営
   非癌性疼痛ケアチーム(当科・リハビリ科・理学療法士・鍼灸師)活動


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③「+α」

+α:①リウマチ膠原病診療・②筋骨格系疾患診療以外に、科全体・スタッフ個々に対して地域・病院が求めるニーズ(救急・感染症・教育分野・各種マネージメント業務、病院と外をつなぐ仕事 など)に応える


教育について
 次世代の人材育成は重大な使命と認識し、当院所属のリウマチ膠原病専門医取得を目指すフェロー専攻医だけでなく、院内外の家庭医・総合診療医・専門内科医を目指す研修医・専門医の教育も充実させていく必要がある。
 歴史の浅い科であり、専門研修やローテーション研修に課題が山積している現状だが、指導医・専門医・研修医と積極的にコミュニケーションを図り、充実したものする。


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外来担当表

  月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
午前 村中むらなか 清春きよはる 村中むらなか 清春きよはる
須田すだ 万勢ませい
蓑田みのだ 正祐まさひろ
山口やまぐち 俊大としひろ
須田すだ 万勢ませい
山口やまぐち 俊大としひろ
蓑田みのだ 正祐まさひろ

は紹介状と予約が必要です。は紹介状をお持ちの方はできるだけ予約をお取りください。■は予約診療となります。予約センターまでご連絡ください。

医師紹介

蓑田 正祐

みのだ まさひろ

役職 内科系診療部長補佐 兼 リウマチ・膠原病内科部長 兼 経営戦略室副室長
経歴 市立堺病院にて初期研修。諏訪中央病院にて内科後期研修・内科総合診療部勤務ののち、平成24年から亀田総合病院リウマチ膠原病内科にて後期研修。平成27年4月より現職。
所属学会
認定医など
日本内科学会(総合内科専門医)
日本リウマチ学会(専門医・指導医)
日本骨粗鬆症学会(認定医)
学歴 平成18年 関西医科大学卒

村中 清春

むらなか きよはる

役職 リウマチ・膠原病内科部長 兼 感染症内科部長
専門領域 感染症およびリウマチ疾患などの炎症性疾患
経歴 茅ヶ崎徳洲会総合病院にて臨床研修。平成20年から亀田総合病院、平成27年から帝京大学ちば総合医療センターにて勤務。平成29年より現職。
所属学会
認定医など
日本内科学会(総合内科専門医)
日本感染症学会(専門医・指導医)
日本リウマチ学会(専門医・指導医)
国際旅行医学会旅行医学認定CTM
熱帯医学ディプロマ(米国・ペルー)
ICD制度協議会認定Infection Control Doctor
学歴 平成18年 弘前大学卒

須田 万勢

すだ ませい

役職 リウマチ・膠原病内科医長
専門領域 関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、骨粗鬆症、筋膜性疼痛
経歴 諏訪中央病院で初期研修と後期研修修了。聖路加国際病院リウマチ膠原病センターを経て、2019年より諏訪中央病院。
杏林大学医学部附属病院 リウマチ膠原病内科 非常勤講師
自治医科大学 内科学講座アレルギー膠原病額部門 非常勤講師
聖路加国際病院 リウマチ膠原病センター 非常勤医師
茅野市DX推進課 DX企画幹
所属学会
認定医など
日本リウマチ学会(リウマチ専門医・指導医)
日本プライマリケア学会(家庭医療専門医)
日本内科学会(総合内科専門医)
日本東洋医学学会(認定医)
学歴 平成21年 東京大学卒

山口 俊大

やまぐち としひろ

役職 リウマチ・膠原病内科医師(フェロー)
経歴 東海大学医学部付属病院にて初期研修。令和2年より現職。
所属学会
認定医など
日本内科学会(内科専門医)
日本リウマチ学会
学歴 平成30年 東海大学卒

司馬 熙

しば ひろし

役職 リウマチ・膠原病内科医師(フェロー)
経歴 亀田総合病院にて初期研修。令和3年4月より現職。
所属学会
認定医など
日本内科学会
学歴 平成31年 東京大学卒

宮本 圭一朗

みやもと けいいちろう

リウマチ膠原病内科(総合診療専攻医)
経歴 東海大学医学部付属病院にて初期研修。令和5年より現職。
学歴 令和3年 東海大学卒

海老坂 裕

えびさか ゆう

リウマチ膠原病内科(内科専攻医)
学歴 令和4年 山形大学卒

体制・実績等

運営体制 膠原病ミーティング(毎週)
膠原病症例コンサルテーション(3ヶ月毎)
  聖路加国際病院 リウマチ膠原病センター 岸本暢将先生
  帝京大学ちば総合医療センター 血液・リウマチ内科 萩野昇先生
実績
  2015年4月~2023年3月
関節リウマチ 481人
リウマチ性多発筋痛症 98人
脊椎関節炎 118人
全身性エリテマトーデス 83人
シェーグレン症候群 151人
全身性強皮症 79人
皮膚筋炎/多発筋炎 23人
混合性結合組織病 6人
血管炎 63人
ベーチェット病 24人
成人発症Still病 5人
結晶誘発性関節炎(痛風・偽痛風) 79人
サルコイドーシス 14人
IgG4関連疾患 13人
抗リン脂質抗体症候群 10人
未分類関節炎 126人
非膠原病疾患 476人

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